(勝谷誠彦の××な日々)

今日自衛隊は創設50周年を迎える。政治屋どもが不毛な思想信条宣伝ごっこの材料に使っている間にもこの「日本軍」は確実に進化を続けていた。

私が現場の人々と交流を持つようになってまだわずか15年ほどだがそれでも自衛隊は見違えるように「普遍性」を獲得しつつある。この国の他の部分が腐敗し劣化をすればするほど自衛隊が際立っていくというのはなんという皮肉であろう。

かつて地方の駅前で募集に血道をあげていた面影はなく今や自衛隊は若者の就職先として狭き門である。集まってくる人材の質たるやバブル世代のオムツをかえることに疲れ果てた一般企業のおじさんたちが見れば垂涎の的であろう。

戦後この国にとっての「日本軍」であった商社や銀行や中央官庁から道徳も倫理も誇りも消え失せた今数少ないそうしたものが自衛隊の中に残っていることを優秀な若者たちは鋭い嗅覚でかぎつけているのである。

朝日新聞の記者の方々の凄いところはいつも突然電話をしてきて私が原稿を書いていようと移動中であろうとこちらの都合を一切聞くことなくまず自分の考えを10分ほどまくし立てて「というわけでコメントが欲しいんですけど」という所だが昨日も締め切り直前でひいひい言っている私のもとに編集委員の方から電話があった。しかし私に締め切りを忘れさせるほど優秀な方で(ホント)思わず半時間も話し込んでしまい自衛隊についてのコメントということでおおよそ上記のようなことを語ったのである。何に出ると言ってたかなあ。なによりもこの私に朝日が自衛隊についてのコメントを求めてくるというところに半世紀の重みというものを感じたのであった(爆笑)。

予言しておくがやがて「軍」というものの面白さを知ったこの国の若者たちは海外の「本当の軍」の門をもっとどんどん叩くようになるだろう。

プロ野球の世界で野茂やイチローがそうしたように。彼らがアメリカへ渡った時のあの仏頂面の裏にあるものを日本のプロ野球の腐れ経営者どもがもっとまともに考えていれば今日の破綻はしばらくは回避できたかもしれない。

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