(屋山太郎著「自民党橋本派の大罪」)

保守本流の源流は吉田茂に発する。
その愛弟子の池田勇人と佐藤栄作という2人に引き継がれ、その流れを汲む政治家が「保守本流」となる。

だが、保守本流といいながら、吉田⇒佐藤⇒田中角栄⇒竹下登⇒橋本龍太郎という流れの中、田中角栄以降は金権政治の典型であり、世界観も政治の理念も無いとしている。

田中角栄が財政投融資によって徹底的にタカる体質を作り上げ(財投を受注した企業からの献金)、竹下が田中派を割って作られた創世会の出身者が日本の政治を牛耳っている。

自民党の橋本、自由党の小沢一郎も竹下派7奉行。保守新党の熊谷、鳩山由紀夫も創世会の前身経世会の出身だ。

橋本派は日本の各種利益団体の組織票を実に多く集めている。「全国建設業協会」18万票、「日本遺族会」11万票、「特定郵便局長会」24万票、「日本医師会」11万票等々、、、
こうやって業界団体を抑えれば選挙は勝てるだろうが、その業界を改革することは不可能となる。

公共事業・土木・ゼネコンは橋本派の縄張りだ。
ばら撒き型公共事業を行い、公共事業を請負っている会社からの献金を受けるという図式だ。

領袖である橋本龍太郎も中国の女性工作員と関係したとされる。一国の首相が他国のスパイと関係したというのに、何ら問題にならないのだから、「なぜ橋本氏が無傷でいられるのかわけがわからない」とする。(よく北に行って「悦び(ばせ?w)組」あてがわれて尻の毛抜かれたとか言われるが、支那の真似でそ)

2002年5月のシェンヤンの日本領事館への北朝鮮への亡命者駆け込み事件の際も、不審者を追い出せと指示を出したとされる阿南大使を擁護したのも橋本・(童話のおやびぃん)野中、2002年4月の台湾李前総統へのビザ申請を拒否した槙田アジア局長を後押ししたのも同じ。

対中ODA利権を持ってたかっているのは橋本派の連中で、後継者であるとされる額賀などもその一員だ。
つまり国益無視、私益一点張りが橋本派だとする。

また、参考までに、もう一つの保守本流ラインである池田⇒鈴木善幸⇒宮澤という流れは外交での米国軽視や謝罪外交の始まりだったとする。

鈴木は日米安保は軍事同盟ではないと発言したし、宮澤は教科書問題での謝罪外交を行い、日本の外交を誤った。

そしてその官房長官で謝罪の中心的役割を果たした加藤紘一も、謝罪声明を出した河野も宮澤派(宏池会)だ。

屋山はこういった利権政治を駆逐するためには地方分権が必要であり、そのためには財源を地方に認め、補助金と交付税を減額させることが必要だとする小泉首相の「三位一体論」を徹底的に押し進める必要があるとする。

地方が自らの財源を持ち、その財源をどう使うかは国が口をさしはさむ余地は無いとすれば利権政治は根絶されるとする。

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