2004/08/05 (FujiSankei Business i.)
【中国経済】ソフト産業 年30%超の成長率 今年は1.5倍の3兆円販売
中国のコンピューターソフト産業が急成長している。ここ数年、売上規模が年平均30%以上で膨らんできた。中国政府は今後、ソフト産業の国際競争力を高め、五年から十年以内に主要輸出産業に育成する方針だ。
中国のソフト売上総額は昨年、千六百億元(二兆八百億円)に達した。今年は約一・五倍の二千五百億元(約三兆二千五百億円)が見込まれる。
輸出額も一九九九年の二億五千万ドルから、昨年は二十億ドルに大きく伸長。〇五年には五十億ドル(約五千五百億円)が予想される。ソフト産業の従事者は来年、八十万人となる見込みだ。
中国政府で国際経済問題を担当する呉儀・副首相が、中国東北部の遼寧省大連市で行われた「中国国際ソフトウエア・情報商談会」で発表した。
中国政府はソフト産業の発展のため、研究開発活動を支援するほか、特許などの知的財産権の保護を強化、さらに、国際競争力のある大手企業の育成にも乗り出す。
また、ソフト業界における国際的な技術交流を進展させるため、大規模な国際会議や商談会を定期的に開催していく。先月二十八日から大連市で開かれている同商談会もその一環だ。
この商談会には、日本や韓国、シンガポール、香港など七カ国・地域から七十以上の企業が参加。
米国からマイクロソフトやIBM、インテル、ヒューレット・パッカード、デル、日本からはキヤノン、ソニー、日立製作所、NEC、NTT、オムロン、さらに独シーメンスや韓国のサムスン電子などが現地に担当者を派遣し、中国企業と活発に商談を繰り広げている。このほか、多数の講演会が行われる。
中国政府は同様の商談会を各地で開き、世界の先進企業との技術交流を通じて国内ソフト会社の技術レベルを高めていく考えだ。
(地元サイト=猪瀬和道氏の「大連は今日もいい天気」)
http://www012.upp.so-net.ne.jp/kidalian/
坂村教授を迎え組み込みソフトセミナー 7月29日
電化製品や自動車などに組み込まれているコンピューターシステム「ユビキタス」の現状と将来について考える「第1回中日組み込みソフト技術セミナー」が29日、大連市星海広場の大連現代博物館で、講師に「ユビキタス」のシンボルともいえるトロン(TRON)創始者の坂村健・東京大学教授を迎えて開かれた。
セミナーは、31日まで開催されている「第2回中国国際ソフトウェア情報サービス交易会」の一環として、同交易会組織委員会が主催し、大連市情報産業局と大連ソフトウェアパークが主管して開催。
組み込みソフトで世界をリードする日本の研究機関、産業界と、大連のIT産業界が連携を深めることで、産業界全体を発展させ、さらには東北地方の古い産業界を振興させることがセミナーのテーマになっている。
会場には、日中のIT関連の企業、研究者ら約300人が詰めかけ、まずは坂村教授が約1時間にわたって講演。20年間の研究の足取りと、ユビキタスの考え方、数多くの電化製品などに取り入れられている現状、さらにはユビキタスがつくり出す将来の暮らしなどについて、分かりやすく紹介した。
特に会場の注目を集めたのは、すべてのものにチップを埋める「どこでもコンピューター」との考え方。
坂村教授は「333平方メートルの住宅に1000個のコンピューターを埋め込み、温度や風、陽光を計算して自動的に窓を開閉したり、換気したりすることもできます」と述べた。
また、読み取り機械の「ユビキタスコミュニケーター」と組み合わせることで、利用価値はさらに広がるとして、壇上でチップを組み込んだ製品を実際に読み取り機械を使って見せた。
チップを埋め込んだ風邪薬の瓶に読み取り機械を近づけると、効能などが画面に映し出され、音声も流された。ウーロン茶の場合は、コマーシャルの画面と音声が流れ、食料品などはだれが、いつ生産したかなど、生産・流通情報(トレーサビリティ)も一瞬のうちに知ることもできる。こうした先進的な実例の数々に、会場からは「ほーっ」と感嘆の声が上がっていた。
続いて東軟グループ大連の簡国棟総経理、松下グループソフトウェア開発本部の今井良彦所長らが、組み込みソフトに取り組んでいる現状などについて報告した。
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