2004/08/11 (産経新聞朝刊)
サッカー・アジア杯、中国側席から観戦 中央大非常勤講師・水谷尚子氏  正しい日本情報与えられない大衆

(略)

アジア杯における反日行動について、日本の新聞、テレビの一部には、重慶が日中戦争期に日本軍によって爆撃されたから、また北京は政治首都なので激しいブーイングが起きたとの見解があった。だが、この解説はまったく的を射ていない。

バーレーン対日本戦が行われた山東省済南市は、「山東出兵」(一九二七−二八年、計三回)や「済南事件」(二八年)の舞台となり、全面的に日本軍と死闘を繰り広げた地であるから、重慶以上に反日感情が強くてしかるべきだ。ところが、この地では、観客席での反日行為はあったものの、重慶や北京に比べれば、まだ穏やかであった。

私は済南・北京のサッカー場で、中国人サポーターの席から試合を観戦したが、北京では周囲に自分が日本人であると気付かれないよう相当気をつかったものの、済南では身の危険を感じなかったばかりか、「ちきしょう、日本は運がいいぜ。まあ運も実力か」と話しかけられた。ボランティアの係員や警察官が私を日本人と知って周囲をうろうろするので、「座ってくれないと見えないじゃない」と言ったら周囲から笑いが漏れたほどである。

済南では日産自動車の宣伝用うちわが場外で大量に配布された。中国人はこれを焼いたり踏んだりするようなことはなく、会社名が堂々と書かれたうちわで涼みながら日本にブーイングを送るという、ややおかしくさえもある光景ともなったのだ。

そのブーイングだが、済南ではまさに「ブー」「ウー」といった不快感を示す擬音語にとどまっていた。

テレビ中継では聞き取れなかったと思うが、これが北京では日本人を指す侮蔑(ぶべつ)語の「小日本」に、きわめて汚い性的な罵倒(ばとう)表現を冠してのシュプレヒコールが繰り返されていたのだ。ハーフタイムにも、北京では日本人サポーターの固まった観覧席に向けて抗日歌曲の大合唱となった

済南のサッカー場がさほど険悪な雰囲気にならなかったのには、ボランティアの功績が大きい。

山東大学と山東師範大学の学生たち、特に外国語学部の学生が観客に「マナーを守って観戦しよう」と呼びかけた。警察による物々しい警戒よりも、若い世代が若者に呼びかける力は大きかった。


北京ではこうした若者による呼びかけは一切見受けられなかったばかりか、ジュラルミンの盾を持った武装警察部隊や大型の警察犬が場内外で威圧感を与え、かえって一般大衆の反感をかったように思える。

(略)

今回の言動をもって、日本人が中国の一般大衆を「民度が低い」と断じることに私個人は賛成できない。決して中国人は分からず屋ではないはずだ。彼らは「知らされていない」のである

 民意は力で抑えられない。

川口順子外相は「難しい問題が起きたことは残念だが、中国政府は最大限に努力したと思う」と中国側の警備を評価したようだが、このコメントには疑問を感じざるを得ない。力で民衆の反日感情を抑えようとしたことを評価するのではなく、本来中国に対して発言すべきは、正しい日本知識を正直に流す「日本情報の自由化」を求めることではないのか。

両国の民衆の憎しみの連鎖を断ち切るためにも、中国で固定化された「悪しき日本人」のイメージを打破するためにも、最も大切なのは「日本に関する情報交換と言論の自由」なのだ。


当然、チャンスだと思う方々もいらっしゃるわけで...。

反日アジアカップは台湾自立のサポーター

萩原 功

今回の中国におけるアジアカップは台湾の自立に対する大変な追い風となりました。
 
日本のマスコミは北京オリンピックの報道利権放送利権で中国のコントロールを受けてきました。今回のアジアカップは反日的行動に対してホスト国としての品位と能力が疑問視されオリンピック開催を危ぶむ声がマスコミにも登場するようになりました。
 
また、マスコミは余り取り上げませんが、対決前を含む全期間を通じて中国に有利な審判がくだされ日本に不利な審判が下されたことが中国による審判買収疑惑を呼んでいます。端的に言えば中国は審判に助けられて11人で10人になった相手からゴールが奪い決勝に行き、日本は審判に阻まれ不可解な退場を受けて10人となりながら決勝にたどりつき、中国選手の反則攻撃に冷静に対処して優勝しました。
 

北京で無届けでのデモや数千人単位の夜間街頭集会が許されるはずもないので、警備はされているものの中国人サポーターが競技場を取り囲み、日の丸を焼く、日本チームのバスにペットボトルを投げつけたり日本の外交官の車の後部硝子をたたき割ったり日本の大使館を取り囲んだりしたのは北京政府の容認の元で行われたと見るべきでしょう。物静かな法輪功すら検挙される中国で、少なくとも反日行動に出た暴徒は鎮圧の対象にはなっていません。

このような中国へ支援を続け日本企業が進出することに多くの日本人が疑問を持ったと思います。

中国幻想から中国幻滅への動きが始まったと言っていいでしょう。

反日に反中をもって応える日本人は少ないものの、多くの日本人が静かに中国を忌避し中国から立ち去り「中国」「中華」という言葉自体を忌避するようになるでしょう。

これは、台湾の自立にとって大きな追い風です。

このような中国との混同をさけるために台湾の正名化はとても重要です。

台湾は日本における各機関の名称の「中国」「中華」から台湾への変更を急速に進める必要があるでしょう。

台湾が如何に親日的で日本にとって重要な存在かを広く日本国民にアピールできれば日本人は中国より台湾を好ましく思うことでしょう。

サッカーで言えば台湾でアテネオリンピックの日本チームを台湾の皆さんが応援している姿を日本のマスコミに乗せられればサッカーファンの中から多くの台湾ファンを獲得できるのではないでしょうか。

(略)

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