(極東ブログ by finalvent)コメント

サハリンの残留韓国人問題に関しては「サハリンの韓国人はなぜ帰れなかったのか」新井佐和子・草思社がベスト。

「日本が韓国人を強制連行して置き去りにした」という通説にそこはかとない違和感を感じる人が読むと、得心する点が多い。

なにより帰還運動に生涯を捧げた朴魯学氏の同胞愛には敬服する。余力があれば「サハリンからのレポートー棄てられた朝鮮人の歴史と証言」朴享柱・御茶ノ水書房もどうぞ。こちらは当事者による迫真のレポート。

ちなみに帰国できなかった原因は

 ソ連が帰国運動を反ソ運動とみなして抑圧した。
 北朝鮮が対立している韓国への帰国に強く反対した。
 韓国が共産圏からの帰国の受け入れに消極的だった。
 在サハリン・コリアンが立場の違いによって対立していた。
 日本が日本人の帰国が反故になることを恐れて積極的に韓国
 人の帰国を求めなかった。

広い意味で冷戦の犠牲者
といえる。

投稿者: takeshi (8月 19, 2004 05:51 午後)



「潮」(潮出版社)2002年9月号
【特別企画】「戦争」を語り継ぐ
サハリン残留韓国人たちの癒えない傷。  粟野仁雄(ジャーナリスト)

戦前、強制連行などで樺太(サハリン)に渡り、半世紀間故国に帰れなかった人たちのうち約1500人が韓国に永住帰国した。
   (中略)
1945年のソ連軍侵攻時に樺太にいたおよそ30万人の日本人のほとんどは帰国したが、日本政府は、戦時中「皇国臣民」として日本語まで強要した朝鮮半島出身者の4万3000人を「日本国籍がない」と置き去りにした。大半は半島の分断後でいう「南」の出身者。冷戦でソ連と韓国に国交がなくなり、彼らは半世紀にわたり肉親と生き別れた。
  (中略)
仁川にある療養院を訪ねた。99年に日本の支援金で完成した、帰還者が余生の最後を過ごす施設といってよい。
  (中略)
道案内や通訳をしてくれた李周雨さん(68歳)が意外なことを言った。

この問題は戦後、サハリンから外へ出さなかったソ連政府が悪いんです。決して日本の責任ではない。戦争に負けて逃げて帰るのに韓国人のことなど考えられないでしょ。それに強制連行なんて嘘ですよ。商売や募集で渡った人がほとんどです

さらに、

韓国政府は反日感情を煽るために利用しているだけで何もしない。帰れるようになった功労者はペレストロイカ、そして私たちのために尽くしてくれた日本です

以上、拾ってきたものです。

ともあれ創価学会系の潮に、「強制連行は嘘」「ソ連が帰国させなかった」「韓国は反日感情を煽るために利用している」「ペレストロイカと日本に感謝している」とあるのに、?です。

しかし徴用を否定し強制連行と主張する公明党・創価学会系の潮の記事であることを考えれば、これは正しいのではないでしょうか。

投稿者: bonbon (8月 19, 2004 09:10 午後)


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