西尾幹二インターネット日録 2/2
2004年8月27日北朝鮮亡国土下座外交の真相 下 曽我さん一家仰天再会シナリオ
曽我ひとみさんと家族の面会場所はスッタモンダの末、インドネシアのバリ島で落ち着きそうだ。政府は二女の誕生日である7月23日までの会談実現を目指し、その後一家は長期滞在し、事態の打開策を探ることになる。
しかし、小泉首相が再訪朝を焦らなければ、「曽我問題」はとっくに解決していたかもしれない。
自民党関係者がこんな内幕を暴露する。
「外務官僚の一部はカンカンでしょうね。というのも、
当初、小泉再訪朝は6月中旬の予定で、曽我さん問題でもウルトラCの解決策を練っていたのです。
まず、外務省が米側と交渉、ジェンキンス問題での裏決着を取り付ける。その上で、曽我さん一家をスイスで会わせ、その後、ジェンキンス氏をドイツに移送。同国内の米軍基地には軍判事が常駐しており、そこで軍事法廷にかけ、病気を理由に即釈放させるというシナリオです。
米側がこれを了承したかどうかは今となっては分からないが、このプランを詰め切れないうちに、自身の年金問題に焦った首相が再訪朝前倒しをしてしまった。それで予定は狂ってしまったんです。」
再訪朝前倒しが動き出したのは5月14日だ。夜もまだ明けぬ午前3時過ぎに北朝鮮から「訪朝受け入れ」の連絡が入った。喜び勇んだ飯島勲秘書官は、細田官房長官に電話で政府専用機の用意を迫る。「いきなり無理だ」と渋る細田に飯島が「訪朝の前倒し」を告げると「そんなことは聞いてないぞ」と仰天したという。
飯島がかくも訪朝を急いだのは、翌週の週刊誌に小泉の年金未納問題が報じられることが分かっていたからだ。つまり、
再訪朝は疑惑隠しだった。
別の政界関係者は述懐する。
「官邸が気にしていたのは総理の国民年金未納問題だけではない。実は、
勤務実態のない企業に厚生年金を肩代わりさせていた問題の方がはるかに深刻だった。
似たような議員が党内には大勢いるからね。これは形を変えた献金だ。うっかりミスでは済まない。幽霊社員の問題に火がつけば、内閣が持たないと官邸は再訪朝を焦ったんだ」
再訪朝の結果を見たある外務官僚は「外交ルートを無視したんだ。あとは小泉と飯島が勝手にやればいい」と吐き捨てた。外交を疑惑隠しに利用し、悪びれもしない亡国首相は断罪されてしかるべきだ。
(政治ジャーナリスト・大隈誠治)日刊ゲンダイ6月18日・19日の記事より
日刊ゲンダイはもともと左のジャーナリズムである。最初にここに漏れたのが、情報が拡大しなかった原因かもしれない。保守系のマスコミは日刊ゲンダイをひごろ信用せず、採用したがらないからだ。他方、左翼系のマスコミは、朝鮮総連に不利になるこのネタは広げたくない。小泉首相の総連への梃入れを守っていきたいのが、テレビ朝日を含む左の論調であった。田原聡一郎氏が小泉首相の北との交渉を賞賛し、弁解にこれつとめたのは記憶に新しい。
産経新聞が出所は日刊ゲンダイだからといってバカにせずに、いち早く真面目に追及していたら、事態は多分変わっていただろう。
情報は日刊ゲンダイ以外にあったのかもしれない。
私と「中西輝政非公認ファンサイト」のこの協同の追及劇は、すでに明らかにしてきた通り、次のような手順を踏んだ。
1)中西氏がテレビ朝日24日、25日、26日のいずれかのテレビ朝日昼のニュース番組と教えてくれたので、この3日間の約4時間30分を、テレビ局から独立した録画保存会社から買い取った。代価は5万8590円であった。保存は約3ヶ月だそうで、5月末はぎりぎりだった。テレビ会社は、一般視聴者には原則として自局の過去録を提供しない。
2)4時間30分に当該内容は存在しなかった。中西氏の日付の記憶違いであったとわかった。人間にはよく起こる間違いである。
3)そこで、調査する日付を一日さかのぼって23日からとし、NHKと在京主要民放の報道番組を全てピックアップして、見出し調査を依頼した。しかし中西さんの記憶にあう内容は見いだされなかった。
4)日付の範囲を試みにさらに広げて、23日から29日までとし、同様にNHKと在京主要民放の報道番組の内容・見出しの検索を依頼した。キーワードは、小泉と拉致であった。しかし、これをしても当該内容は見つらなかった。3)4)の調査は合わせて2万1千円を要した。
5)そこで当「日録」の「緊急公告」(一)で広い範囲に呼びかけて、何か覚えている人がいないかを尋ねることにした。その結果、6月17日という日付とワイドスクランブルという番組名が明確になった。
6)再び録画保存会社に問い合わせ、6月17日のワイドスクランブルに検索対象を特定し、「密談」をキーワードに検索を依頼したところ、11時25分から13時05分の中の3分20秒「日朝首脳会談 10分間の怪しい密談が発覚!?」がついに発見された。早速3分20秒のビデオを取り寄せた。これは調査料とビデオ代金で合わせて1万2705円を要した。
7)ビデオが夕刊の内容紹介であることも分かり、日刊ゲンダイが出所であると判明した。かくて日刊ゲンダイ社におもむき、6月18日付、19日付(発売は17・18日)の新聞のオリジナルを購入した。
以上の通り、大変に時間と人手と経費のかかる作業であった。関係各位の努力に感謝する。
私の「応援掲示板」を見ると、この手続きにまだ疑問を持ってごたごた言っている人がいるので、以上順序を追ってできるだけ詳しく明らかにした。
個人が近い過去のテレビの記録を手に入れようとしても、闇夜に落とした貨幣を拾うごとく容易ならざる作業であることも人はわからないのであろうか。素人がやればこれが精一杯である。
我々はここまで明らかにしたので、ここから先はマスコミと公安警察の仕事である。
近く出る『正論』10月号の拙文もご一読たまわりたい。
子鼠、せっこぃなぁw
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