(多事X論)

■平成16年9月13日(月)プロ野球〜これがナベツネのシナリオか?〜

例の文春の記事が正しいのなら、一連のプロ野球合併騒動のシナリオとはこんな感じだろうか?

『まず、1リーグ制を目論む巨人と西武の利害が一致し、1リーグ制へのシナリオを企てるのだが、今の12球団を存続したままでの1リーグ制移行はさすがに無理があり、その大義名分として球団削減が必須となる。

その球団削減も1球団では残り11球団となり、大義名分的には弱いし日程編成上も問題があるので2球団の削減が大前提となる。そして、そのターゲットは経営的に苦しいパリーグの球団であり、まずは親会社・球団とも経営が苦しい近鉄をターゲットとする。

近鉄をターゲットにしたからには近鉄球団の経営再建策はとにかく難癖をつけて潰さなければならず、昨年の消費者金融アコムとのスポンサー契約や命名権売却を読売のナベツネが『近鉄は球界から出て行け!』と恫喝してまで否定したのもこの為だ。

命名権売却はともかく、スポンサー契約の是非などをたかが一球団のオーナー如きが決めるべき話ではなく、まして読売新聞や日テレでは堂々消費者金融の宣伝している訳だから全くふざけた話なのだが、近鉄の存続を望まない他のオーナーやコミッショナーも当然黙認する。そして、同じく成績も観客動員も伸び悩んでいるオリックスと合併させる事で、まずは1球団の削減に成功する。

次にもう一球団のターゲットだが、北海道日本ハムは今年移転したばかりなので除外し、残りの西武・ロッテ・ダイエーの3球団に絞られるのだが、西武には優勝できる戦力があり、親会社の経営や観客動員にもさほど問題はないので、1リーグ制さえ導入されれば、他球団と合併するするメリットはない。

そうなると、ロッテとダイエーの合併に絞られるのだが、ロッテにとってダイエー球団は喉から手が出るほど欲しいはずだ。ロッテは12球団でもっともリーグ優勝から遠ざかっており、外野に陣取る熱狂的ファンはいるものの、千葉マリンの観客動員は全く低迷している。よって、パリーグ随一の観客動員を誇り、優勝を狙える戦力があり、しかも親会社のある韓国に近いダイエー球団を手に入れる事ができれば、まさに一石三鳥なわけで、ダイエーとロッテの合併こそ最善な選択なわけだ。

しかし、ここで大きな難問が発生する。ダイエーは近鉄と異なり観客動員・チーム成績も順風満帆で、近鉄のように強引に叩き潰す手段がない。

そこで浮上したのが、ダイエーから無理やり球団を売却させる為に、親会社の産業再生機構送りを画策する事だった。そのために、文春が報じたようなあらゆる政界工作やUFJへの働きかけが画策され、マスコミを総動員して産業再生機構ありきの空気をつくり上げた訳だが、思わぬ誤算が生じた。

それは、ダイエー高木社長とヤクルト古田の気骨な精神であり、高木社長は会社と従業員を護る為に頑として産業再生機構入りを、古田は球団合併や1リーグ制移行を突っぱね、国民世論をバックに闘いを挑んできたのである。

9/8の臨時オーナー会議の前日、ロッテの重光は西武・読売首脳と相次いで会談したが、これは1リーグ制を画策したロッテ・読売・西武連合の事実上の敗北宣言であり、かくして1リーグ制の野望がここに崩壊したのである。』

以上は文春の記事が真実である事を前提としたフィクションであるが、いずれにせよ、一連の合併騒動はそれ事態が目的ではなく、1リーグ制実現の為の手段であったのはまず間違いない。

ダイエーの問題も球団合併問題もいまだ事態は混沌としているが、オーナー連中が目的を失った以上、思わぬ展開になる可能性がある。仮に、パの5球団制やダイエーの産業再生機構送りが見送られるのであれば、ダイエー高木社長とヤクルト古田は間違いなく国民的英雄だ

今、我々国民はNHKのプロジェクトXさながらのドラマを目の当たりにしているのかもしれない・・・。



ほぇ〜

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