(産経新聞)
■【主張】江沢民氏辞任 権力闘争の行方に注視を

去就が注目されていた中国共産党の江沢民中央軍事委員会主席が辞任し、胡錦濤総書記が後任に就任した。これで胡氏は国家主席と合わせ、党、国家、軍の三大最高ポストを掌握し、形の上では「胡錦濤時代」への移行が完了した。しかし江氏の「完全引退」には疑問が残り、一指導者への権力集中体制の継続への疑問はより大きい

江沢民氏が辞任した中央委員会総会(四中総会)は、国民の厳しい批判を受けている党の指導体制を改革する「執政能力強化」が主議題だった。党幹部の腐敗、格差の拡大など中国が抱える深刻な矛盾、問題の多くを生んだ、江沢民前政権時代へのアンチテーゼにほかならない。

胡錦濤氏と温家宝首相を中心にした新政権が、前政権の成長第一主義から経済、社会のバランスをとる均衡発展へ転換、矛盾や問題の克服に努め、その一環として「執政能力強化」を提起したことは評価できる。

しかしその実効を挙げるためには、官僚が私腹を肥やし、不合理な政策を横行させた一党独裁体制改革が不可欠である。

故トウショウヘイ氏は、毛沢東への権力集中と個人崇拝がもたらした反省に立ち、改革・開放を開始した直後、権力の分散化を主張、一九八二年の第十二回党大会で、党、国家、軍、政府のトップの兼任を廃止した。八七年の第十三回党大会も同様だ。

しかし八九年の天安門事件後、トウ氏は趙紫陽元総書記の後任になった江沢民氏に権力を集中、いわば「毛沢東体制」に戻した

胡錦濤氏への権力集中は、毛沢東、江沢民時代の弊害を知る中国国民にとって歓迎すべきことではない。しかも江沢民氏は辞任に際して、徐才厚副主席以下、軍事委員会メンバーを子飼いで固める人事を行い、影響力維持への意欲を見せた。それは十五年間の軍事委主席時代に培った強大な軍権を背景に、胡錦濤政権ににらみを利かせ、腹心の曽慶紅政治局常務委員を次期総書記に据える布石との見方を生む。

一党独裁を続ける限り、地域や階層の利益をバックにした権力闘争は絶えることはない

中国の最大都市、上海に代表される「都市派」とそれに対抗する「農村派」の胡錦濤−温家宝体制との抗争は、江沢民氏の辞任で終結せず、新たな出発になるだろう。



一党独裁=政治的反対勢力(野党)が存在しない。
マスコミも単なる政府の喉(口)に過ぎない広報機関。

ただ、人民解放軍という党の軍隊=私軍であって国軍国じゃないものの存在を許しておいて、政府だけが権力分散してしまったら1920年代の軍閥時代に戻ってしまうでしょ。

だから、その国軍化終了まではこのままだよな。

「権力闘争」とはっきり指摘してるのは、ここだけだな。


(日本経済新聞)
社説1 江沢民氏引退を内外政策刷新の弾みに(9/20)

19日閉幕した中国共産党の中央委員会第4回全体会議(四中全会)で、江沢民氏が中央軍事委員会主席を辞任、胡錦濤総書記が同委主席に就任した。胡総書記兼国家主席は党と国家、軍の三権を掌握し、名実ともに中国の最高指導者となった

胡主席はこれを機に、積年の課題である政治改革などの内外政策刷新に本腰を入れる。胡錦濤・温家宝(首相)指導部の権力基盤が強化されたことを歓迎、支持したい。反日民族主義を鼓吹した江氏の引退は険悪化する日中関係打開の好機でもある。日中双方がこの機を逃さず、修復に向けた行動を起こす時である。

事前の触れ込みでは四中全会の主議題は「党の執政能力をどうやって強化するか」にあった。しかし内外の大方の関心は江沢民中央軍事委主席の去就に集中していた。

江氏は一昨年秋の16回党大会を機に党総書記と国家主席を相次いで胡錦濤氏に譲った。しかしその後も軍事委主席に居座り、事実上の最高指導者として重要政策の決定と実行に影響力を行使してきた。

両者の権力基盤や政治思想・政策はかなり異なり、胡・温指導部のかじ取りは常にぎくしゃくした状態を繰り返してきた。このため内外で「二重権力状態」の弊害が取りざたされてきた。

江氏の完全引退は「健康上の理由」ともされるが、同氏はつい最近まで軍の会議や外国要人との会見にひんぱんに顔を出し、続投に執念をみせていた。新世代への権力移行を望む広範な国民や党員の意向に逆らえなかった、というのが実情だろう。

胡・温指導部の課題は江沢民時代に一段と深刻化した弊害を是正し、中国の平和的発展を長期間維持することにあろう。弊害とは、政治の構造腐敗、沿海と内陸、都市と農村の経済格差拡大、民族主義の鼓吹による近隣諸国との関係悪化や、中国脅威論の高まりなどである。

このために新指導部は「人民のための執政」を旗印に所得格差是正や、経済過熱抑制、善隣友好外交などに努め、内外の支持を集めてきた。しかし既得権益を擁護しようとする江氏を中心とする上海閥の反対にあい、十分な成果を上げていない。

とりわけ政治体制改革は立ち遅れている。「執政能力強化」をうたった今回の四中全会決議の実行を見守りたい。

日中両国はこの機に関係修復に動くべきだ。

小泉純一郎首相はA級戦犯合祀(ごうし)のもとでの靖国神社参拝を見直すべきだ

中国には江沢民時代の反日民族主義教育の抜本的再検討を望みたい


何を唐突に言い出すかと思ったゼィ。脈絡が繋がらないじゃんw。

ぜんぜんわかってないネ。
むしろ、一切の反日施設廃止するので協力してくれ、ってなニコニコ路線でODA復活・新幹線技術流出ってな、あんたらが喜びそうな「売国路線」に戻るのが怖いんだけどサ。

しかし、日経は朝日よりひどいなぁ。よぉ〜くわかったヨ。

コメント

nophoto
あほやな
2008年4月13日12:37

あほやな

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