9月21日付・読売社説(1)

[江沢民氏引退]「対日外交改善の契機となるか」 

「二重権力構造」がようやく解消されることになるのか。

中国共産党中央委員会総会で江沢民氏が軍トップの党中央軍事委員会主席を辞任し、胡錦濤党総書記が後任に就任した。

胡氏は二〇〇二年に総書記に、翌年には国家主席に就任したが、江氏は権力の最重要基盤である中央軍事委主席のポストだけは手放さず、事実上の最高権力者としてにらみをきかせてきた。

江氏という重しが外れたことで、胡氏と温家宝首相が主導する「胡―温体制」が、独り立ちすることになりそうだ。胡政権の独自路線に、弾みがつくと見られている。

だが、現政権が引き継ぐ江氏の「負の遺産」はあまりにも多い。

実質十五年に及んだ「江沢民の中国」は、きわめて高い経済成長を続けた時代だった。一方で、急激な発展は、深刻な副作用も生んだ。

先進地区の沿海部と内陸部の地域格差や個人の所得格差、党幹部らの不正・腐敗の横行、利益目当ての官僚の職権乱用そして一般大衆の反感。中国共産党の統治体制を揺るがしかねない重大な問題ばかりだ。

今回の中央委員会総会では「党の政権担当能力強化」を改めて確認した。これも、国民の党離れと不満増大、その結果としての統治能力の低下に対する危機感の裏返しに過ぎない。「胡―温」体制の前途は、課題山積の状態だ。

対日政策も、重要な課題である。

江氏は総書記在任中に、愛国教育の名のもと、強烈な反日宣伝政策をとり続けた。学校教育、社会活動、マスコミ政策など、あらゆる分野に及んだ。その“効果”を立証したのが、サッカーアジア杯での「反日ブーイング」現象だ。

自身の一九九八年の訪日時には、歴史問題で執拗(しつよう)に謝罪を迫り、日本の嫌中感情に火をつけた。日中首脳の往来は、二〇〇一年十月以来、途絶えたままだ。

江氏が増幅した反日感情は、現政権の対日外交の足かせともなっている。

胡政権の発足時、中国のマスコミや学者の一部で、過去にこだわらず未来志向の対日外交を目指す、「新思考政策」が唱えられた。胡政権の意向の反映といわれたこの新外交論は、反日教育に染まった大衆世論や一部党内からの批判を受けて、“封印”されてしまった。

江沢民氏の影響力は、軍を中心に残るとの見方がある。「負の遺産」との格闘は始まったばかりだ。江氏引退が対日外交の転機となることを期待したい。それが、胡錦濤政権の自立度を測るバロメーターともなる。


分析浅い、来歴確認だけネ。

社説:江沢民氏引退 胡政権は大胆な政治改革を

中国共産党の中央委員会総会で、江沢民・党中央軍事委員会主席が引退し、後任に胡錦濤副主席(党総書記)が昇格した。これによって、江氏と胡氏という二つの権力中心の併存する不自然な政治状況がやっと解消し、胡錦濤政権の基礎が確立した。

中国では、党総書記、国家主席、党軍事委主席という党・政・軍の3権のトップを通常は一人の指導者が兼務する。江氏も総書記時代に3ポストを兼務していた。

ところが2002年の第16回党大会後の指導部人事で江氏は、党総書記と国家主席の座を胡氏に譲ったが、軍事委主席だけは、党の定年規定に反してまで手放さなかった。

この結果、共産主義青年団を基盤とする胡錦涛政権本流の「団派」と、「上海閥」と呼ばれる江沢民派との2大勢力の間で、激しい確執が続いている。

曽慶紅国家副主席をはじめとする上海閥は、党政治局の多数派を占めている。昨年の新型肺炎SARS対策では、流行を発表せずに隠ぺいしようとした江派と、防疫対策を重視した胡総書記、温家宝首相らが対立した。

今年は経済過熱を防ごうとする温首相の景気引き締め政策に対して、大型建設事業によって高い成長率を維持しようとする上海閥系の地方指導者から強い不満が噴き出している。

党内抗争の火種はくすぶっており、江氏の引退がただちに政治の安定に直結すると速断できない。

胡総書記は、名実ともに最高指導者となった。だが、共産党は、幹部の汚職腐敗が横行し、党中央の意向が地方に届かないなど、統治能力の低下が目立っている。

胡氏は、中央委総会で「党の執政能力の建設強化」を進めると演説した。天安門事件直後に成立した江沢民時代にはタブーとされてきた政治体制改革、つまり民主化改革の方向へ、遅まきながら歩み出そうとしているように見える。

経済成長につれ、持ち家の管理に関する権利保護だの、環境権の要求だの、一般庶民の間にさまざまな権利意識が急速に芽生え、それが政治参加の要求になっている。江沢民時代と一線を画そうとするなら、一党独裁の根幹に触れるほど思い切った政治改革に踏みこむスケールの大きな構想力が必要だ。官僚的で慎重と言われる胡総書記の課題だろう。

胡政権は、台湾政策や日中関係についても、当面はこれまで通りの姿勢を維持するだろう。歴史認識問題にこだわった江沢民氏が引退したからといって、日中の局面が大きく転換するとは考えにくい。江氏の引いた線が胡政権にとって最低ラインとなる可能性さえある。

いっそのこと公人の立場を離れた江氏に、日本を理解してもらうよう働きかけたらどうだろう。反日愛国教育運動の火付け役である江氏と、日本の有識者とが腹蔵無く歴史観を語り合い、相互理解を深めることができたなら、子々孫々のために日中関係を打開する良い知恵が出てくるかもしれない

毎日新聞 2004年9月21日 1時19分


まぁ、能天気だこと。

「...でてくるかもしれない。」って、もうこっちは若い諸君が怒りまくってますけんどもw。


分析も全くない、無責任な思いつきの「ご提言」レベルですネ。
言ってるこたぁ、78歳の反日で内政不手際不満逸らしてまだ権力にしがみつこうとしてるぢぢぃを、日本にお招きして教育説得して差し上げましょうってなことかな?

上海閥または幇の総帥だよ。
【幇(パン・ほう)】(支那語)経済活動を中心とする互助的な団体。同業者によって組織される商業幇・手工業者幇などと、同郷出身者によて組織されるものとがあり、秘密結社を指す場合もある。

普通「利権集団」だろね。

そんなお方を、まずあんたんとこでご講演にご招待してみりゃいいじゃん。

毎日らしいっちゃらしい、わな。

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