(多事X論)
■平成16年9月30日(木)拉致問題〜ネット評論家の思い上がり〜

保守系サイトを哨戒(w。「巡回」とかじゃなくって、敵を探してますネw)すると、どこのサイトも拉致問題の話題で持ちきりのようだ。

まさに一億総評論家といった様相だが、別に己の信念に基づいて意思表示する事自体は結構だけど、どうも勘違いしているとしか思えない論評が実に多い。その最たる例が家族会の方々が切実に訴えている経済制裁に疑義を呈する論評なのだが、このような論評をする者は一体何者なのだろう。

経済制裁に疑義を呈するということは暗に家族会を否定する事になるのだが、それではこのような論評をする人物は家族会の方々より優れた判断能力なり感性の持ち主なのか?そして、家族会の方々以上に北や日本政府の本質を熟知しているとでも言うのか?断じてそんな馬鹿なことはあり得ないだろう。

ネット評論家なんて所詮は仕事や学業の傍ら片手間でやっているに過ぎず、思想的には多少左右にぶれてはいるが、皆戦後民主主義の温室の中でなんの苦労もなく生きてきた人間だ。(自戒を込めて・・・)

しかし、家族会の方々は20年以上もの途方もない長期に渡り、最愛の肉親を救出する為に全身全霊で闘ってこられた方々であり、まさに戦後民主主義の全ての負債が家族会の方々に圧し掛かっていると言っても過言ではない。

横田早紀江さんはよく『生き地獄』と表現されるが、想像を絶する環境の中で培われた判断能力なり感性を我々凡人のそれと比較する事自体全くナンセンスだろう。初めから土俵が違うのである。

社会人の方は御存知だと思うが、『現場主義』とか『現場重視』という言葉をよく耳にする。これは現場を知らない、若しくは現場の意見を尊重しない者は往々にして大所高所からものを言うだけで、企業にとってはなんら役に立たないと言われるものだ。

(「書生っぽい議論」とかよく言われるネ)

これは拉致問題を論評する評論家にも当てはまるのではないか?

士官学校出の士官が戦場にきても、歴戦の兵士には到底敵わないとよく言われるが、なんの苦労もなく温室でヌクヌク育ってきただけ人間が、日本再生戦争の最前線中の最前線で闘っておられる家族会の方々の主張は否定するなんて思い上がりも甚だしい。

別に『ど素人は黙っとれ!』と言うつもりもないが、自分が知らない世界の事は謙虚に現場の方の意見に耳を傾けるべきだろう。

(これは、「救う会」すなわち「現代コリア」グループへの、いろんな拉致関連以外の「経緯」からの反発もあるように思われるのだが、それへの反発にも言えることだと思う。

岡崎久彦先生が言われるように「地域研究者」はやはり「その地域のあらゆる分野を総合した専門家」なのであって、政治学一般の「政治学教授」とかがいくら引っ繰り返ってもそもそも太刀打ちできないと思う。まして、彼らはその「地域研究者としての学識に拉致問題という実際の応用問題に自ら当たって実際に援護してる」のだから、その各具体的問題に対する彼らの出した処方には、相応の重みをまず感じて対応する必要があると思う。

半島はとにかく「特殊な歴史・経緯、それによる全く異種の思考態度と思考経過をする」集団の散在するところのようで、そんな単に書籍それも西洋主流の考えでの分析などでは、いくらやったとしても、こと半島には通じないと思われる。だからよく「斜め上思考」とか「全て反対の受取が有効」とか極端な感想が出てくるのだと思ってる)


最後に、4月に神奈川県藤沢市で開かれた有本恵子さんご両親の講演で、救う会兵庫の方が実に考えさせられる挨拶をされていたので紹介したい。

『私達は有本さん夫妻を支えていると言われますが、それは違います。私達こそお二人から本当に色々な事を教わりました。国家とは何か?その事を教えて貰ったのです。』

全くその通りではないか。

家族会の方々はまさに日本人としてのあるべき姿であり、戦後我々の頭からすっぽりと抜け落ちてしまった『国家とは何か?』・『家族とは何か?』を国民に語ってくださっていると思う



ま、一言、いいとこ取りだけしようと思ってもそりゃ無理だわ。相手も、死にもの狂いだろしな。

こっちは、相手の手の内貴重なやられた経験とおして読んで、的確な対応とらないと。まず綺麗ごとだけじゃダメだよね。

だいたいが、国家機関にさえ「外交機密費」あるのにさ、それを私服して「なんとかマユミ」なんてな馬に化けたケースで表面化したのが不幸なだけであってネ。

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