(産経新聞)
イチロー絵本再び脚光
記録更新「米国人の意識変えた」
シアトル在住作家
絵本「ディア イチロー」
(邦題「イチローへの手紙」河出書房新社)
【ニューヨーク=長戸雅子】米大リーグ・マリナーズのイチロー外野手の年間最多安打記録更新を受け、地元シアトル在住の児童文学作家がイチローの存在に触発されて書いた絵本が改めて注目されている。
子供同士のけんかと日米の和解(!?)をイチローらの活躍と結んで描いた作品は、作者自身の心の軌跡とも重なっている。
絵本「ディア イチロー」(邦題「イチローへの手紙」河出書房新社)は2002年に出版された。作者のジーン・D・オキモトさん(62)は、米図書館協会の最優秀読者賞を受賞するなど数々の文学賞を受賞している。
自身は米クリーブランド生まれの米国人で、オキモトという姓は日系2世の夫(66)のものだ。
しかし、いやそれゆえ、ジーンさんにとって日本は「複雑な存在」だった。
第2次大戦中に生まれ、「日本の何もかもが否定されていた時代」に育った。叔父は戦死した。
(ま、歴史不勉強の、典型的米国人少女だった、と)
一方、夫は収容所キャンプで育った経験を持ち、ジーンさんの心の中には「いつも戦争の問題があった」。それでも、イチローが01年4月、マリナーズに迎えられたときの地元の歓迎ぶりは、ジーンさんにはまだ遠い出来事だった。
同じ年の夏。たまたまつけたテレビに、打席に立つイチローが映っていた。
「イ・チ・ロー」と地元の観客が日本から来た1人の選手の名を叫び、一体となっている風景を見て激しく心が揺さぶられた。「思わず涙が流れ、これは人間の精神の勝利だと思いました。私たちは過去の憎しみを超えることができる」
《友人とけんかした孫を祖父が球場に連れてくる。
「おじいちゃんは昔イチローの国と戦争をしたんだ」
「日本から来た野球選手を米国の球場で応援することになるとは60年前には夢にも思わなかったよ」と語りかけ、
「仲直りするには時間をかけて心を開くことが大事なんだ」
と諭す》本の構想はすぐ固まった。
「許すことの大切さ」を描いた絵本は出版から2年後の今年春、カリフォルニアの平和教育財団から賞を授与された。出版社によると、イチローの記録更新で再び本の売り上げが伸びている。
(う〜ん。ホントは「逆」なんだけどサw。ま、いっか)
「イチローは日米を結ぶ橋」というジーンさんは、「ほかの国から来た選手の記録更新は、『傲慢(ごうまん)さ』を指摘されがちな米国人の意識も変えたと思う。米国人にとっても素晴らしいことだった」と話した。
(まだ相当残ってる証拠、なんてな野暮はやめとコねw)
[10月11日 東京朝刊より]
(10/11 08:28)
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