さてさて...。

2004年10月26日
(産経新聞 2004/10/24)

作家・猪瀬直樹氏に聞く
堤家の「支配継続」狙いか 不良債権、表面化の恐れ

西武鉄道グループが抱える問題について、著書『ミカドの肖像』(小学館)で同グループが戦後、旧皇族から土地を買い集めた過程を明らかにした作家の猪瀬直樹氏に聞いた。

−−コクドはなぜ、大量の個人名義株を長年隠していたと思うか

非上場のコクドがグループ企業株を所有し、オーナーがコクドの株を握ることでグループに君臨するのが、創業者の故・堤康次郎氏が作りあげたシステムだ。

非上場で株の評価額が低いため相続税がかからず、グループ支配は堤家に引き継がれる。しかし西武鉄道は公益性が求められる鉄道会社のため、上場しなければならない。他人に株を握られたくないから、市場に出回る株を少なくしたい狙いがあったのではないか」

−−個人名義株は少なくとも昭和三十九(1964=東京オリンピックの年w)年から保有していたという

「この年に康次郎氏が亡くなっており、相続税対策で会社に預けていた可能性もある。西武鉄道グループは、城の天守閣のようだ。株式上場という社会に向けた窓が空いているが、小さな窓だった。それが今回、一挙に破れたといえる」

−−今回の問題で引責辞任した堤義明・前コクド会長の人物評は

康次郎氏は東京大空襲のさなかに電話を何台も並べ、土地を買いあさっていたという。東急電鉄の故・五島慶太氏もそうだが、当時の私鉄経営者にはすごみを感じる。義明氏は思ったよりもナイーブな人物で、父のような迫力は感じられない。ただ、康次郎氏から経営者としての特異な遺伝子は受け継いでいる」

−−西武鉄道グループは今後どうなるか

「義明氏の影響力が残るかどうかは、インサイダー疑惑などがどう発展するかによって変わってくる。問題は、バブル期の痛手がどれくらい残っているか。銀行からの巨額借り入れも株や土地の含み益で相殺されていたが、不良債権問題が表面化する可能性がある」

「西武鉄道グループは、皇籍離脱した宮家から安い価格で買い集めた都内の広大な土地に次々とホテルを建て、そこに『プリンス』の名前を使うことでブランドを形成してきた。それが一挙にイメージダウンする恐れがある」


(竹田徹)


(産経新聞 2004/10/24)

西武鉄道虚偽記載、内外チェック働かず 閉鎖的体質、不透明な情報

西武鉄道による有価証券報告書の虚偽記載は、昭和三十九年から続いていた。なぜ、四十年間にもわたって問題が見過ごされてきたのか。

非上場企業が親会社という風通しの悪さに加え、会計監査を個人営業の会計士に任せていたなど、正確な情報が開示されない土壌があったことを指摘する声が多い。東京証券取引所など、本来チェック機能が働くはずの外部の目も、閉鎖的なグループ企業には届かなかった。

 ◆公認会計士

「会計監査でチェックできなかったのか」−。二十日開かれた自民党の「企業会計に関する小委員会」では、今回の問題について委員からこんな疑問が相次いだ。

上場企業の場合、会計監査は監査法人に依頼する場合が多い。作業量が膨大なためだ。

だが、西武鉄道は個人営業の公認会計士二人に任せていた。しかも一人が二十九年、もう一人も十八年という長期にわたる

小委員会では、藤沼亜起・日本公認会計士協会会長が、「株主名簿が正しいのかどうかを会計士が確認するのは困難だ」という見解を示したが、協会では近く二人から事情を聴くことを決定した。

今年四月に施行された改正公認会計士法では、企業との癒着を防ぐため、会計士は五年(当初は七年)ごとの交代が義務付けられたばかりで、西武鉄道には適用されていない

 ◆株式事務

西武鉄道が名義書き換えなどの株式事務を自社で行ってきたことも株式の実質保有者をチェックできなかった理由だ。

東証の全上場企業のうち自社で作業しているのは、同社とグループ企業の伊豆箱根鉄道を含め三社しかない

西武鉄道は長年、大量の個人名義株を隠していた大株主のコクド(埼玉県所沢市)から指示を受け、総務担当者が名義書き換えや配当金送金を行っていた。配当金の送り先はコクドの口座

信託銀行などが代行していたら、「絶対におかしいと気付いたはず」という声がある。コクドの大株主である堤義明氏とグループ企業の関係も含め、グループ内で株の持ち合い比率が高く、コクドが非上場という外部に情報が開示されにくい実態も指摘される。

 ◆東証

逆に、外部からのチェックは困難だった。

東証は、上場企業に対して、決算発表時に「株主分布状況表」の提出を求めている。この表には決算時点の株主とその持ち株数が記入されるが、「上場企業が虚偽の数字を出すとは、考えていなかった」(経営企画部)。

特定少数者持ち株比率が高い企業の場合は有価証券報告書と突き合わせるケースもあるが、二千二百社を超える上場企業をすべて調べることは困難で、実態は「企業側を信じるしかない」(言い訳だなw)

有価証券報告書を受理する財務局も見過ごしていた。



「怠慢」。それだけ。

07:21 首相、被災地視察を中止。天候不良でヘリ運航できず。午前に台風23号の兵庫県、午後は新潟県を訪れる予定だった。

10:02 首相、午後に新潟視察へ。小千谷、長岡など中越地震の被災地へ。今朝、天候不良でいったん取りやめを決めていたが


さすが、ポピュリスト。敏感だわ。結構ですw

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