■「General Election(総選挙)」
米国の大統領選挙は西暦が4で割り切れる年(つまりオリンピックと同じ年)の「11月第1月曜日の次の火曜日」に実施されます。
この日の選挙は大統領を選ぶだけでは無く、改選の知事、上院議員そして下院議員全員の選挙も行なわれます。だからGeneral Election(総選挙)と呼ばれるのです。
そもそも、米連邦議会選挙は2年ごとに行われ、2回に1回が大統領選との同時選挙となります。大統領選と重ならない年は中間選挙と呼ばれます。
下院(2000年の定数435議席)は任期2年のため、毎回全議席が改選されるのに対し、任期6年の上院(定数百議席)は3分の1ずつの改選となります。
2000年11月7日にはアメリカ大統領選挙と11人の知事、33人の上院議員、それに下員議員の全員が改選されました。
■「選挙日程」
アメリカ大統領選挙の日程は述べ9ヵ月の長丁場です。下院議員は自分の選挙区(人口63万人ほどの地域)だけの戦い、上院議員と知事は州の中だけの戦いですが、アメリカ大統領候補は「全国区(日本で言う残酷区)」を戦わねばならないのですね。
9ヵ月はいかにも長いですが?大統領の任期が4年であることと、国土の広さを考えるとこれ位の期間が必要なのでしょうか!?
そして、この9ヵ月の間、大統領としての資質や過去のスキャンダルなどが徹底的に暴かれます。(日本の歴代の首相の中にはアメリカ大統領の選挙期間にも満たない間に辞任に追い込まれた人も何人かいましたよね。)
さて、大統領選挙を3つのフェーズに区切ると、各州の政党の候補者を選ぶ「予備選挙(または党員大会)」、党の候補者を選ぶ「党大会」そして国民が投票する「一般投票」になります。以下に大統領就任までのスケジュール(2000年)を示します。
2月〜7月 :予備選挙(もしくは党員集会)
7月29日 〜8月4日 :共和党全国大会(フィラデルフィア)
8月14日〜8月17日:民主党全国大会(ロサンゼルス)
11月7日 :投票日
(2004年の今年は11月2日)
12月18日 :選挙人投票
1月21日 :大統領就任式
■「総選挙の日」
有権者が行なう一般投票は「11月第1月曜日の次の火曜日」と決まっています。
日本の新聞によっては「有権者は各候補への支持を表明している選挙人を選ぶ」間接選挙制である、と言う風に、あたかも一般有権者は大統領では無く、選挙人を選んでいるように、思える記事が見受けられます。これでは有権者は大統領を直接選べないように聞こえますね?
最終的には各州の選挙人の投票(そう言う意味では間接選挙なのですが、、)で大統領が決まりますから、そう言う表現がされるのですが、実際には、有権者は自分が選んだ大統領候補に直接に投票します。(やり方は州によっていろいろですが、日本のように記名では有りません。字を書けない人がいるからです。)
しかし、ここがややこしい話なのですが、各州の一般投票結果の(全米での)合計の多いほうが大統領になれる訳では無いのです。
それは選挙人制度と言う制度が有るからです。つまり一般投票の数で勝っても、全米の選挙人の総数で負けると大統領になれないのです。
分かりやすく、一般投票から大統領決定までのプロセスを説明します。
(1)一般投票日に有権者は自分が選んだ大統領候補に投票します。(マ−ク式とか穴開け式が多い。)
(2)州はそれを集計して、各候補(党)の得票結果を公表します。
(3)その州の過半数を得た候補(党)が、その州の選挙人をすべて獲得します。(一般有権者の得票数1位の候補がその州の選挙人全員を獲得する勝者独占方式が採用されます。)全米の選挙人の過半数を獲得した候補が実質上、大統領に決まります。
(4)全米の選挙人が集まって選挙人投票を行ない大統領が正式に選手されます。
アメリカは州の独立性(分裂ではなく統合)を非常に大切にします。ですから、その州の意思として一人(勝者独占、州の選挙人をすべて貰える)だけに絞り込む訳です。
■選挙人投票とは?
一般投票の結果は州ごとに集計され、得票数1位の候補がその州の選挙人全員を獲得する事が出来ます。(勝者独占方式)このため、大票田の州での勝敗が大統領になるための鍵となります。
選挙人の数は各州とも上下両院の議員数の合計と決められています。最高はカリフォルニア州の54人で、ニューヨーク州の33人、テキサス州の32人と続きます。首都ワシントンには特別には3人が割り当てられ、全国5で合計538人います。大統領になるには過半数の270人以上が必要です。
大統領が正式に選ばれるのは、12月に行われる各州の(大統領)選挙人による投票です。
選挙人は州の「一般投票」の結果に従うことが義務づけられています。
選挙人投票当日は、例えば2000年の一般投票でブッシュ氏はフロリダ州で勝ちましたから「共和党の選挙人」が投票に行きます。「負けた方の政党の選挙人」は家にいます。(面白いですね!)
勝った方の選挙人は投票の前に「自分の所属する政党の候補に投票する」と誓約書にサインします。(なんだ、そうだったのか!)
つまり、勝った方の選挙人がゾロっと出て来て投票するわけなんですね。(何だかアメリカン.フットボールのオフェンス.デフェンスの総入れ替えの場面を想像しますね。)
これでお分かりのように各政党がは各州で指定された数の「選挙人」を用意しているんですね。
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