(宮崎正弘氏メルマガ)

(略)

(読者の声5)以下の文章はブッシュ大統領も愛読している(といわれる)ネオコン機関紙 Weekly Standard からのものです。

オランダでイスラム・移民過激派が、イスラムに批判的な有名人を路上で殺害し、そのクビなし死体に短刀で声明文を差しつけて、市民の目にさらすという凄惨な事件が起きて、オランダはイスラム系の扱いにたいへん悩んでいるようです。

もともとオランダは政治的には暴力と縁の薄い国で、16世紀以来つい2年前まで血なまぐさい事件はなかったようである。

2年前に イスラム系移民の流入はオランダにとって重荷であるというようなことを言った奇矯な政治家が殺害されたのです。

オランダ外相は、ブッシュ大統領を訪ね、「テロ問題に対する対応では大西洋を隔てて欧と米では溝があるが、アメリカがヨーロッパに歩み寄るというのでなく、ヨーロッパのほうが アメリカのような強硬な姿勢をとらなくてはいけないのではないか」と言った由。

外国人労働者は後々必ずトラブルの種になる。オランダでは市民によるアラブ系市民への(報復?)攻撃、放火事件の応酬など治安が悪化しているようだ。

イスラム原理主義に改宗した外国人が特に過激なようだ。

タテマエの「武力でテロを締め付ければテロを呼ぶのみ」「報復は報復をよぶ」というきれい事では埒が明かない段階にきているようだ。

ヨーロッパではイスラム系市民が過激化し、社会を混乱させ、当局も「平和共存」などと言うのんびりしたことを言っていられなくなるのではないか。

そうであればこそ、フランスのシラクなどは表面的にはアラブとの融和を図る姿勢をとりつつも、しかし内心は忸怩たるものがあるのではないか。いつかはその怒りも臨界点に達するであろう。

オランダがいまそういう段階に達したような感じがします。

スペインやオランダが、イラクから撤退したり、これから撤退するのは、国際問題というよりむしろ国内の治安問題...。本来の自国人とイスラム系移民(市民)の国内での対立激化を憂うという構造ではないだろうか。

日本国内でアラブ系外国人と日本人が対立して暴力・抗争に発展するなどということは、日本では通常は考えられないが...アラブ系移民を国内に多く抱える国はたいへんです。

日本では五十嵐教授がコーラン冒涜で殺害されましたが、...。

オランダの事件は、殺されたほうもアラブ系の強烈な反イスラム思想の移入民のようです。

(?ゴッホの子孫でしょ?)

アラブ人が 先進国に移住して、近代的価値観に触れ、イスラム教の虚構に目覚め、女性の扱いの酷さに憤慨し...など、逆に強烈な反イスラムに転向するケースがあるようです。と同様に、先進国の落ちこぼれがイスラムの素朴な教えに熱中するケースもあるでしょう。アメリカ人にも意外にこのケースが多いようです。

何れにせよそんな2種類の外国人が自国内で争われてはとんだ迷惑です。

外国人を入れてしまったあとに起こり得る社会の混乱への洞察が、日本人どうしてできないのだろう。ドイツも、フランスも、オランダも苦しんでいるのに。



(極東ブログ)

2004.11.14
テオ・ファン・ゴッホ映画監督暗殺事件余波

11月2日にアムステルダムでテオ・ファン・ゴッホ映画監督がイスラム教徒に暗殺されたというニュースは日本ではベタ記事扱いのようだった。

(略)

話はゴッホ映画監督暗殺事件だが、この事件自体、日本では画家ゴッホの遠縁ということに焦点が当てられ、当の事件とその余波についてはあまり触れられていなかったようにも思う。

(略)

【イスラム教を嘲笑しているとしてイスラム教徒の反感を買っていたオランダ人映画監督テオ・ファン・ゴッホ氏(47)が2日、アムステルダム市内の公園近くを自転車に乗っていたところを、刃物で刺されたうえ、銃で撃たれ、死亡した。

警察は、銃撃戦の末、現場付近にいた男(26)を逮捕したが、警官1人が負傷した。容疑者はオランダとモロッコの2重国籍を持っていた。】

容疑者はイスラム教徒の服装をしていたとも言われるが、日本語訳されたロイターのこの記事ではイスラム教徒という言葉を慎重に避けている。「2重国籍」についてはこの記事では背景がわかりづらい。その後、イスラム教徒のテロ組織であることが判明している。

(略)

【検察は声明で、容疑者はテロ行為の意図のある犯罪組織に所属しており、テロリストと殺人を共謀した容疑で身柄を拘束したことを明らかにした。

ゴッポ氏殺害の容疑者は釈放された2人を含め、9人が逮捕されていた。】

この事件は、画家ゴッホがどうだということではなく、西洋型の市民社会でイスラム教徒過激派がテロ活動を行ったということだ。当然、これは言論の自由に対する挑戦でもある

はずなのだが、どうも日本ではそう受け止められていないような印象を受ける。なぜなのだろう。

もちろん私も日本人庶民としてそうしたリアクションの無さ、危機感の無さに共感できないわけではない。単純な話、まるで他人事というか、日本と関係ない外信ベタ記事のように受け取る心性もある。曰く「日本人はイスラム教徒になにも悪いことしてないのだから、殺されないでしょう。日本は西洋とは違って、イスラム教徒にも寛容ですよ」、とそんな心情だろうか。もちろん、そう言葉にすると赤面するほど稚拙だが、そんなものではないのか。


(略)


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