(宮崎正弘氏メルマガ)

(略)

(読者の声1)
オランダのTheo van Gough(かのゴッホの兄弟の孫で、芸術家)
の暗殺事件は、かなり根の深い問題で、欧米ではこの暗殺事件がかなり注目されています。

英語、フランス新聞の記事をあつめるうちに、「FrontPage」というアメリカ保守系論壇で重きをなす雑誌の論説が眼に留まった。読んで身震いしました。以下、重要箇所を意訳してみます。

「高名な映画監督Theo van Gough 暗殺は起こるべくして起こった事件である。

多文化共存=外国人移民に寛大な政策などとると大変なことになるということをオランダ政府は認めざるを得なかった。そういう趣旨の政府報告書を発表したのである。

オランダのイスラム系移民人口は総人口の10%、百万人に達する。彼らは、オランダ人とは融和せず、都市部に集中して群れを成してゲットーに居住する。一種の国内の別国家のような生態を形成する

モロッコ、トルコ系移民の二世はオランダ人とは結婚はせず、祖国から配偶者を見つけてくる。

ここは日本の在日とは違うからまだ間に合う

皮肉なことに、この多文化融合主義政策に政府が力を入れたことが逆にオランダ衰退の原因となっている。理想の「完全社会」を目指して、ウーマン・リブ系の多文化融合主義者たちは移入民の子女にはアラビア語で教育させるようにしたことである。

最大の過ちは、その結果、オランダ社会の中に別系統のイスラム系住民だけの民族分離主義 ethnic separatism がつくられてしまったことである。

彼らが群れを成して作るゲットーにオランダ人が足を入れようとするとイスラム系住民は敵意を燃やして攻撃してくるという険悪な段階にまで達してしまった。

一つの国の中の二重の社会形成が進むにつれて、オランダ人のほうも不快感はつのり、危険さえ感じるようになった。とくに新たに流入してイスラム系移民たちの暴力、犯罪や組織犯罪が目立つようになってからこのことはひどくなった。

※この政府報告書は、国の分裂を防ぐためには、イスラム系移入民の集中居住地区を取り壊し、彼らをオランダ人として教育、同化させる以外にはないと結論付けているとは言うものの、既に手遅れであろう。

日本はまだ間に合う。辛うじて

イスラム系居住地区を取り壊すといっても、それがサンフランシスコの中華街やNYのハーレムを分解しようとするようなものでそんなことはいまさら不可能である。さらに、素朴な多文化主義の連中はイスラム原理主義がオランダに来ても危険などほとんどないと思っている。狼を危険な動物とは思わずに、羊小屋に引き入れるのと同じような認識でいることだ。

モスレム人口の大半は60年代以降にオランダに入ってきたものである。彼らは暴力的ではなかったが、ヨーロッパでも一番自由(「放縦」に見えたから)にてリベラルなオランダの価値観を忌み嫌った。彼らは、女性の権利、言論の自由、同性愛、麻薬・覚醒剤などオランダ・リベラリズムを象徴する自由と権利を軽蔑した。

そして祖国の生活様式や信条のほうが価値あるものと信じている。彼らは「腐敗した」オランダの文化・しきたりを sharia でイスラム風に変えたいと思ったが、あくまで合法的かつ非暴力でその目的を達したいとは思っていた。イスラム系がみな破壊的だと言うようなことはない。

より重要なことは、オランダ国家の存立そのもののために考えねばならない。

モスレム人口の中には必ず少数の「狂信的過激派」が混入していることである。Theo van Gough を暗殺した犯人もその一人だが、この犯人はオランダの社会システムをすべてイスラム教の神聖政治に切り替えることを夢見て、暴力で残忍な殺害を犯したのである。それのみか、彼らはオランダ中の不信心人者を皆殺しにすべく、地上の目的(注:「地球の終焉」ではないと解釈する)に向かって「聖戦」を仕掛けるとうのである。

オランダ政府は民族融和のために、モスクに資金援助などをしてきたが、そういうモスクの中では、若者を徹底的に洗脳して命知らずの狂信派を育てて、自爆テロも躊躇しない人間爆弾を世に送り出してきたのである。

それもタテマエから仕方のないことであったかもしれないが、サウジアラビアはそんな連中を助ける愚は冒していない。当然といえば当然だが。

印パ国境のカシミールなどの戦場に行けば、そこでオランダのイスラム教徒が実際の訓練を受けているところを目撃できたという。

もっとも今すぐ彼らが大々的な聖戦テロを仕掛けるための訓練でオランダを離れるという段階ではない。ただ 殺害された Theo van Gough の胸の上に短刀で刺し付けられていた手紙には「これだけではない、もっと殺す!」と書いてあったのだ。

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