会見状況
2004年11月16日(西村幸祐 酔夢ing voice)
■2004/11/15 (月) 壮大な田舎芝居の幕が閉じた。
午後7時過ぎから始まる予定だった家族会の記者会見が始まったのは、8時25分だった。
最初に姿を見せた横田滋氏はいつもより顔が蒼白に見えた。無理も無いのは連日の集会、講演、テレビ取材などのスケジュールに加え、めぐみさんの遺骨と北朝鮮が決め付けたを訪朝団が運んで来たからだ。
一瞬、デジャブかと思うような会見内容だった。めぐみさんの遺骨は2年前の松木さんの遺骨であり、今回焦点となった後の9人の消息は、2人入国未確認、7人死亡と2年前を再現しただけだ。
2年前と違うのは家族会が落ち着き払っていた事だ。なぜなら全て想定通り、予想の範囲内の回答しか北朝鮮がしなかったからだ。
詰め掛けていた報道陣も一様に呆れ果てた。調査団から個々の家族に説明された内容は陳腐な脚色に満ちていて、第三者を納得させるものが何一つ無かった。
※7つのコンテナがチャーター機で運び込まれたが、【5つは空】(!?)で2つのコンテナの内1つは訪朝団の荷物が入っていた。
なんと象徴的なのだろう。全く意味の無い日朝協議そのものだった。
報道で既に伝えられているだろうが、めぐみさんの夫と言われたキム・チョルジュなる人物は写真も撮らせず、血液やDNA鑑定も拒否している。
松木さんのである日本語教育の教材は東芝日曜劇場の「出航」というドラマの脚本だった。松木信宏氏は「何かの意味を込めてこれを兄は北朝鮮に託したのではないか」と言った。
「前回の訪朝よりタチが悪い北朝鮮の対応だった。早く経済制裁をして欲しい」と有本明弘氏。
「初めから前の情報にちょっとプラスされるだけのものだろうと思っていた。騙されては駄目よ。私はここにいるのよ、とめぐみが叫んでいるような気がした」と横田早紀江氏。
「この嘘が何回やっても続けられる。北が嘘をついている以上解決はしない」と飯塚繁雄氏。「2年前と全く一緒で、変わったことは海水浴で死亡が心臓麻痺で死亡になった事だけ」と市川孝一氏。
それぞれが冷静に今回の協議を振り返った。
彼らより一足早く会見場に姿を見せた蓮池透氏は「みんな呆れていますよ」と言ったが、会見でも「内容を見て呆然とした。2年前とほとんど変わっていない。弟から情報が関係機関に行っているので矛盾がたくさん出るでしょう」と言った。
「本当に死んでいるなら証拠をいっぱい出せるのに、みんな生きているという事ですね」と増元照明氏も言う。
北朝鮮がこんな田舎芝居を続ける理由は明白だ。※【問題解決能力が完全に欠如しているからだ。】核問題や対米外交で墓穴を掘る盧武鉉政権とよく似ている。
※<補足>04.11.16 01:29修正
「北朝鮮がこんな田舎芝居を続ける理由は明白だ」に続く「問題解決能力が完全に欠如しているからだ」を以下の文章に修正します。
【「北朝鮮がこんな田舎芝居を続ける理由は明白だ。問題解決能力が完全に欠如している事と(小泉政権の)日本を舐めきっているからだ。」】
誤解を恐れず言えば、遺骨が本当にめぐみさんのものかどうかは、もう殆どこの問題と関係なくなったのだ。それに気づかないのは日朝首脳会談を行った二人ではないのか?
この記者会見はスカイパーフェクTV!ch767「日本文化チャンネル桜」でノーカットで全ての模様が放送されるはずだ。「報道ワイド日本」のコーナーでも放送されるだろうが、全篇ノーカット放映の特別番組の放送を局側に強く望みたい。なぜなら、絶対に地上波の普通のニュースでは放送されないからだ。できれば、ブロードバンドでもストリーミング公開をして欲しい。なぜなら、5.22の小泉再訪朝後の家族会記者会見が切り貼放映で恣意的な編集により家族会バッシングの材料になったからだ。それを防ぐ上でも、メディアが何を選んで放送するのか、編集方法を視聴者が知る上でも、重要なことだからだ。ノーカット一挙放送を強く局側に要請する。
もうあらためて怒るなぞ必要はない。ただ、決断し実行するだけだ。
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