「国家の意思」=決意、決断迫る奇しくも12月8日
2004年12月9日
★☆救う会全国協議会ニュース★☆
(2004.12.08-3)
めぐみさんの遺骨も捏造−緊急会見
本日、12月8日、第3回日朝実務者協議で北朝鮮が出してきた遺骨はまたも偽証のための捏造であることが判明した。
本日、横田滋・早紀江さん夫妻が拉致被害者家族支援室に呼ばれ、薮中三十二・アジア大洋州局長等から、「骨はめぐみさんとは別人のもの」との帝京大学医学部法医学室による鑑定結果が伝えられた。
しかも、5個の骨片の4つのDNAが同じもので、さらに1つは別のものであった。また、それ以外にめぐみさんのものは何もなかった。つまり二人分の骨を混ぜてきたのである。「骨」は夫と称する者が墓から掘り出して大切にしてきたものという説明もうそであったことが判明した。
家族会、救う会、議連は、本日午後5時から緊急記者会見を行った。概要以下の通り。
■めぐみさんの遺骨も捏造−家族会、救う会が緊急会見
◆横田滋さん
土葬したものを火葬し手元に置いていたという説明は不自然と思っていましたが、鑑定の結果、いい加減なものであることが判明しました。北朝鮮の誠意のないやり方です。松木さん場合は、「松木さんの骨らしいもの」ということでしたが、めぐみのものは「一体の遺体を焼いた」ということでした。他の骨がまざる余地はないと思います。「大切にするために火葬した」というのもでたらめだったことになります。前回、93年3月死亡を94年3月と訂正してきた時も誠意が感じられませんでした。他の方々の診断書についても同様です。
北朝鮮は、つじつまあわせを色々やってきますがすべて偽造です。
生存の証拠はありませんが、生存を信じて運動を続ける覚悟です。
◆横田早紀江さん
今日、めぐみの骨というものの鑑定結果が出ました。初めか
ら違うと思っていましたが、その通りでした。
金正日政権はとんでもない残酷で冷酷で、人間の本質からはずれた国だということが日本中にはっきりしてよかった。
第3回実務者協議をやって出てきたことで関係者や最高の科学をもって鑑定した方々に本当に感謝しています。日本ではどんなうそも明らかにできると北朝鮮に示せました。
この国のあり方が変わらなければ、北朝鮮の人も無残な人生を送らざるをえないことが日本人すべてに明らかにされた瞬間でした。
日本人全部が正しいことにまっすぐに立ち向かわなければならないと思います。
◆横田拓也さん
正直、ほっとしました。実務者協議から今日まで長くつらい時間を過ごしました。顔にも口にも出せませんでしたが。今日別人と科学的に証明されたことは、私たちにとっても未帰還者家族にとってもよかったと思います。
薮中局長は、「仮に遺骨が偽者だったら経済制裁発動どころではない」と私たちに言っていました。政府が取るべき残された手段は速やかな経済制裁の発動です。北朝鮮が周辺諸国、日本に対するやり口は10年あるいはもっとずっと前から、瀬戸際外交とか二枚舌外交で、人の命を何とも思わない悪の独裁政権であり、ここまで日本人をばかにするのは許せない、と心を一つにしなければならないと思います。
私たちは横田めぐみを返してほしい、日本人にとっては拉致された人すべてを返してほしいということです。
政府は毅然とした態度で臨み、 独裁者金正日は降伏し返してほしい。
小泉総理に申し上げたい。本当に裏で手を結んでいないのなら、すみやかに制裁を実行してほしいとお願い申し上げます。
今日は本当に分かってよかった。
日本人としての気持ちを取り戻す日です。
◆横田哲也さん
当初から別人と思っていましたが、違ってほっとしています。先ほどのように、薮中局長は、「仮に遺骨が偽者だったら経済制裁発動どころではない」と言いました。これは経済制裁しかないということです。めぐみの尊厳をもてあそんだ代償です。また日本国民を軽んじた代償です。
小泉首相は、これでも食糧支援をする必要があると考えているのでしょうか。国民はそうは思わないと思います。日本の総理なら国民の総意を真摯に受け取って制裁すべきだと思います。
◆増元照明さん
鑑定できないという結果になると一番困ると思っていました。日本の医学の技術に感心させられました。北朝鮮はこれまで特に横田家にプレッシャーをかけてきましたが、今日は顔が少し晴れ晴れとされていてよかった。今、国家の意思を示す時です。今、怒りの声を北朝鮮にあげなければいつあげるのでしょうか。
◆佐藤勝巳救う会会長
最大の責任者は金正日です。
2点においてそう言えます。
まず、5月22日の小泉訪朝で10人については「白紙に返して再調査」が約束された。結果は、他人の骨でした。小泉総理は最大の侮辱を受けたことになる。これは国民への最大の侮辱でもある。
第2に、小泉初訪朝で出された平壌宣言に著しく違反する行為です。金正日に責任があることが明確になりました。北朝鮮国民は、全く関知していない。金正日政権にターゲットを絞って責任を問うべきです。
3団体が繰り返し主張しているように経済制裁しかないと思います。
◆古屋圭司拉致議連事務局長
めぐみさんの骨ではないことが判明しました。予測できないことではなかったが、捏造の上塗りで許しがたいことです。拉致議連では、11月に制裁発動と残りの食糧支援の凍結を決議しました。改めて明日午後1時半に議連は緊急総会を開き声明を出す予定です。
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